【特徴・強み】
・期限が迫った銀行振込を手持ちのクレカで支払える
・実際の支払いを最大60日間も延長できる
・費用は一律4%の手数料だけ!
・法人だけでなく個人事業主も登録できる!
・借りない資金繰りだから審査なし!
BPSPとは
BPSPとは、企業間の新たなキャッシュレス決済ソリューションのことで、「Business Payment Solution Provider」の頭文字に由来します。
直訳すると“ビジネス支払いの解決業者”となり一見分かりにくいですが、日本では「請求書支払い代行サービス」や「請求書カード払い」というサービス名で呼ばれています。
カード決済を行いたい「利用者」と、カード決済を受け付けていない「支払い先」の橋渡し的存在の金融契約
- BPSP事業者が、利用者に代わって支払い先に料金を振り込む
- 利用者は、BPSPプラットフォームを通してカード決済で支払う
BPSPを利用すると、利用者と支払い先の直接的なお金のやり取りはなくなります。
支払い先はBPSP事業者から入金を受け、利用者はBPSP事業者を通して請求書をカード払いに変更する仕組みです。
詳しい流れについては、「請求書支払いを代行してもらう流れ」にて例を挙げて説明していますので、併せて参考にしてください。
海外発祥のBtoBサービスですが、2022年にVISAが日本で提供を開始したことをきっかけに注目が高まり、現在では国内でも提供プロバイダーが続々と増えてきています。
請求書支払い代行サービスのメリット
請求書支払い代行サービスを利用することで得られる3つのメリットを紹介します。
請求書の支払いを先延ばしにできる
BPSPの最大のメリットは、請求書の支払い日を1か月~1か月半ほど先延ばしにできる点です。
BPSPとは「請求書の支払いを代行してもらい、自身はカード払いで後から支払う」という仕組みの金融取引です。
現金振り込みという形で支払う予定だった請求書をカード払いに変更できるため、クレジットカードの締め日・引き落とし日に合わせてお金を用意すればOK。
カードでの支払い処理から実際に引き落としされるまで期間が空くため、最大で1か月半ほど支払いを後ろ倒しにできます。
支払いを先延ばしにできる分、会社の他のことにお金を回せるようになるのは大きなメリットです。
複雑な審査がない
BPSPの審査は、ビジネスローンなどの融資契約よりも難易度が圧倒的に低め。
クレカが有効か、請求書の内容に不備はないかなど、審査というよりも「確認」に近いイメージです。
従来の金融系審査では、自社の決算書やローンの利用状況、代表者の信用情報などが重視されるポイントですが、BPSPの審査はウソや間違いがないかを審査される程度なので、過度に心配する必要はありません。
クレジットカードならではの強み
BPSPを利用することで、現金振り込みでは得られなかったクレジットカードのポイントが貯まります。
ポイントの貯まり方や使い方などは、手持ちのカードによって異なりますが、近年では還元率の高いビジネスカードも増えてきています。
上手に活用すれば、備品の購入や支払い負担の軽減などにも大いに役立つでしょう。
またローンとは違い、支払い方法の変更が柔軟にできるのもポイントです。
カード会社にもよりますが、支払方法(一括、分割、リボなど)の変更は、WEBから手続きできるところも多く存在します。
- お金に余裕が生まれたので、分割払いを完済させたい
- 一括の予定だったが、急なトラブルでお金が用意できなくなりリボ払いに変えたい
そんなとき、気軽に手続きできるのはカード払いならではのメリットです。
請求書支払い代行サービスのデメリット
請求書代行サービスの利用を検討している人が知っておきたい3つの注意点について解説します。
手数料がかかる
BPSPでは「サービス利用料」や「事務手数料」という名目で、一定の手数料が発生します。
これは、サービス利用者がBPSP事業者に支払うお金で、BPSP事業者はこの手数料で利益を得ています。
【手数料の例】
- 30万円の請求書に対してBPSPサービスを利用
- BPSP事業者は「30万円+手数料」を利用者のクレジットカードに請求
- 利用者は「30万円+手数料」をカード会社に支払う
請求書の価格30万円にBPSPサービスを利用した手数料が上乗せされて、カードの請求となります。
具体的な手数料の相場については、「請求書支払い代行に関連する質問」にて解説していますので、参考にしてください。
BPSPは急な出費が重なったタイミングなど、企業の資金繰りを改善させる強い味方となってくれるでしょう。
それでも、慢性的に利用が重なると手数料の負担が業績に影響を及ぼすリスクがあります。
あくまでも一時的なキャッシュフロー改善の手段として、上手に利用してください。
カードの上限額以上の利用はできない
BPSPは、単なる支払い代行(立て替え)ではなく、カード決済の仕組みを利用したサービスです。
そのため、カードの上限額を超える利用はできません。
- 審査次第で大口の資金調達ができる
- 社内の資金繰りを改善させるための現金調達
といったものではなく、あくまで発生している請求書の支払いをカード払いにして遅らせるものです。
ビジネス系の金融サービスは複数あるので、用途にあわせて選びましょう。
審査がある
「BPSPは審査不要で使える」と紹介しているサイトもありますが、どの事業者も簡単な審査を設けており、誰でも100%利用できるわけではありません。
ビジネスローンのように、信用情報や決算書を用いた本格的な審査を導入している業者こそ少ないものの、「請求書が正しいものか」「安全な取引ができる会社か」を見定める審査をおこないます。
そのため、審査に落ちてしまうと利用できないので注意しましょう。
請求書支払いを代行してもらう流れ
請求書支払い代行を利用した時のイメージを、小売店と卸問屋を例に解説します。
このケースで請求書支払い代行を利用するのは、問屋から仕入れる側である「小売店側」です。
- 小売店が、卸問屋から10万円分の食品を仕入れる
- 商品代金として、10万円分の請求書が卸問屋から小売店に届く
- 小売店側が、請求書支払い代行の申し込みをする
- 請求書支払い代行サービスに登録しているクレジットカードに「請求書の金額」+「手数料」が売り上げとして計上される
- 請求書支払い代行サービス側は、卸問屋に10万円を支払う
- 小売店側は、カード会社の請求日に合わせて「4」の支払いをする
従来であればすぐに支払わなければならない請求書でも、請求書支払い代行サービスを通してカード払いにすることで、支払いの先延ばしが可能となります。
5と6の間は、1カ月~1カ月半の期間が空くため、支払いの猶予ができるという仕組みです。
3~4の流れをスムーズにするためには、請求書支払い代行サービスに事前に利用登録を済ませておくのがおすすめです。
請求書支払い代行サービスの利用シーン
実際に請求書支払い代行が活躍する場面は、どのようなシーンなのかを考えてみました。
今回は、法人はもちろん個人事業主でも利用できるBPSPサービス「支払い.com」を利用すると仮定しています。
【例:建築・建設業】
建物の建築工事を請け負ったが、「出来高払い」の契約だったため工事期間中に収入が得られない状態が続いた。
天候なども影響し工期が思ったよりも伸びてしまい、従業員の給料の支払いなどの資金繰りが上手くいかなくなり、支払い.comを利用した。
材料の仕入れで発生した請求書の支払い期限を約60日間延長できたので、手元のお金を従業員の給料の支払いに回すことができた。
【例2】
事業拡大してすぐに旧店舗の空調設備が故障するなど、出費が続いてしまった。
手元の現金が底をついてしまいそうだと悩んでいたところ、支払い.comの存在を知って利用に踏み切った。
いつもの仕入れ先は現金振り込みオンリーだが、請求書を支払い.comに登録することでカード払いに変えられるので、手元の現金がない状態でも問題なく仕入れができた。
請求書支払い代行に関連する質問
請求書支払い代行について知っておくべき情報を、Q&A方式でまとめました。