用語解説
2025.04.23
国債とは国が資金を調達するために発行する債券のことです。
企業や団体が銀行などから資金を借り入れたときに発行される有価証券(債務証書)が債券ですが、その中でも国が発行する債券のことを「国債」といいます。
つまり、国債を購入するということは国に一定期間お金を貸し出すことに相当し、投資家は定期的に利息を受け取り、満期になれば元本の返済を受けることが可能です。
通常、国の財政は税収で賄われていますが、税収だけでは社会保障やインフラ整備の資金が足りない場合があります。そのとき国は、市場から直接資金を調達する手段として国債を利用しています。
そこで国債を購入することで「投資家が債権者」、「国家が債務者」という関係性となるのです。
具体的には、財務省から発行された国債を、証券会社や銀行などの金融機関が仲介役となって販売し、投資家から需要を受け付けています。そして国債の需要と供給に基づいて発行額が決定されるという仕組みです。
国債は満期になると、元本が投資家に償還され、発行時に定められた利率に基づいて投資家に利息が支払われます。
国債で支払われる利息は発行時に設定されていますが、利回りとは投資した金額に対する利益の割合のことで、通常は1年間あたりの収益率を指し、国債自体が債券市場で売買されているため変動します。
例えば、満期1年で年利1%の利息が設定された額面1,000円の国債があるとします。
<満期までそのまま保持した場合>
つまり、市場価格が値下がりしたタイミングで国債を取得することで利回りが高くなります。これを理解することで、投資家は自身の収益を増やすための戦略をより効果的に計画することが可能です。
国債にはいくつかの種類がありますが、ここでは代表的なものをご紹介します。
・固定利付国債
発行時にあらかじめ設定された金利(利率)が満期まで変わらない国債。
満期オプションは2年、5年、10年、20年、30年、40年満期、3年と5年満期の個人向け国債が固定利付国債のうちに入り、半年に1回利息を受け取ることができます。
・変動利付国債
市場の金利水準に応じて利率が変動する国債。
固定金利利付国債と同様、半年に1回利息を受け取ることができます。
・個人向け国債
政府が個人でも購入できるようにした国債。
証券会社や銀行などの金融機関、郵便局で購入することができ、1万円の少額から投資が可能です。また、最低でも0.05%(年率)の金利が保証されているのも魅力のひとつです。
その他、物価連動国債や復興応援国債などの特殊な国債もあります。これらの情報は市場の状況や政策の変更によって変動する可能性があるため、最新の情報を確認することが重要です。
国債は、元本割れのリスクが非常に低い投資です。株式投資は値動きが激しいため元本割れして損失を被る可能性がありますが、国債は政府が支払い不能にならない限りは償還まで保有していれば元本割れすることはありません。
その点で、国債はほかの金融商品と比べると安全性が高い金融商品と言えるでしょう。
個人向け国債は最低1万円から購入できるため、投資のハードルが低いのが特徴です。
また、毎月発行されているため積立投資をすることも可能で、購入手数料も発生しないのも魅力のひとつです。
個人向け国債(変動10年)は、金利が市場に連動して見直される仕組みで、将来的な金利上昇局面では定期預金より有利になる可能性があります。また、最低金利0.05%が保証されているため、金利が下がっても一定の利回りが確保されるという安心感もあります
個人向け国債は、有価証券として譲渡・相続することが可能です。譲渡・相続は1万円からでき、保有者が死亡した場合は相続人の口座に移管できますが、譲渡・相続は個人間でのみ行うことができます。
個人向け国債や新型窓販国債では、購入手数料がありません。
また、保管手数料も発生せず、利金の支払いや満期時の元本返済も手数料がかからないため、追加費用なしで投資を続けることができます。
ただし、満期前に解約する場合は中途換金調整額がかかります。
個人向け国債で途中解約できるのは、発行後1年を経過してからです。
すぐに換金できるわけではないため、急な資金調達が必要な場合には向いていません。
国債は安全性が高く元本割れのリスクが低い反面、投資信託や株式投資などと比べると期待されるリターンは低めです。そのため大きなリターンや短期間で利益が欲しいという人には不向きです。
国債は、満期まで保有していれば元本100%で償還されます。ただし、市場の変動により中途売却すると元本割れするリスクがあります。
※個人向け国債(変動10年・固定5年・固定3年)は、中途換金する際に「中途換金調整額」として、直前2回分の各利子(税引前)相当額に0.79685を掛けた金額(税引後の利子相当額)が差し引かれます。そのため、実質的なリターンが少なくなる点に注意が必要です。
このような理由から、国債は満期まで保有することを前提に購入するのがおすすめです。
国債はほとんどの金融機関で購入可能です。発行スケジュールの確認や口座の開設などの準備をしておくと、購入をよりスムーズに進めることができるので事前にチェックしておきましょう。
郵便局・都市銀行・地方銀行・証券会社・信用金庫・農業協同組合 など
①希望の金融機関で国債専用の口座を開設する
②口座開設時に本人確認書類や印鑑などを提出する
③発行日以前の募集期間に、購入申し込みをする
④購入代金、預金通帳、印鑑などを提出する
国債の購入手数料は無料。ただし、口座の開設や維持に手数料がかかる場合がある
・預金より高い利率で安全に資産運用したい人
個人向け国債は、定期預金よりも金利が高く設定されていることが多いです。これにより、比較的安全な環境で、少しでも高い金利で着実に資産を運用したいと考える人に適しています。
・リスクを最小限に抑えたい人
国債は極力リスクを回避して投資を行いたいと考える人に適しています。
株式投資とは異なり、経済の変動が価値に与える影響が少なく、発行国が信用力を維持している限り、比較的安全に運用が可能です。
国債とは、国が資金を調達するために発行する債券のこと。
国債を購入するということは国に一定期間お金を投資するということなので、定期的に利子が支払われ、満期になれば元本の返済を受けることができます。
満期まで保有していれば元本100%で償還され、個人向け国債は最低1万円から購入できるため投資のハードルが低いのが魅力のひとつ。
また、高いリターンは見込めないものの下限として0.05%(年率)の金利が保たれているのも初めての投資には嬉しいポイントでしょう。
まずは「堅実な投資からはじめたい」という投資初心者の方は、国債から始めてみるのはいかがでしょうか。
本コンテンツは、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものです。投資家は投資商品ごとのリスクを十分理解したうえで、投資について調査・検討し、自らの責任の下で投資を行うようお願いします。掲載されている情報を基に損害を被った場合でも、運営会社及び情報発信元は一切の責任を負いません。本コンテンツに掲載される情報は、弊社が信頼できると判断した情報源を元に作成していますが、その情報の確実性を保証したものではありません。なお、本コンテンツの記載内容は予告なしに変更することがあります。
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