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2026.01.16

投資家とは?定義から種類、なり方まで徹底解説

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目次

投資家とは?その定義と経済における役割

 

投資家とは、株式や投資信託、債券などの金融商品を継続的に運用し、利益を得ようとする人を指します。広義では、利益を獲得することを目的として資本を投資するあらゆる人、または組織を含む広い概念として使用されています。

 

投資家は、企業の業績や市場を分析し、将来的に価値が上がりそうな商品を見極めることが求められます。その運用スタイルは、主に中長期的な目線で利益を狙うのが特徴です。単に利益を得るだけでなく、投資先の企業などが成長し、市場価値を高めるために貢献することを主な目的にしている人も多いのが特徴と言えます。

 

投資対象とする金融商品は多岐にわたり、株式、債券、不動産、投資信託、FX(外国為替証拠金取引)、暗号資産(仮想通貨)などがあります。

 

投資家が得る利益の種類

 

投資家が得る利益には、キャピタルゲインとインカムゲインの2種類があります。

 

まず、キャピタルゲイン(売買差益)は、資産の売却によって得られる利益です。例えば、30万円で購入した株式が35万円に値上がりしたときに売れば、その差額である5万円がキャピタルゲインとなります。反対に、売却した際に生じた損失はキャピタルロスと呼ばれます。

 

次に、インカムゲイン(保有利益)は、株式や債券などの資産を保有している間に、利子や配当などで継続的に得られる利益のことです。具体的には、株式の配当金、投資信託の分配金、債券の利子などがインカムゲインにあたります。

 

投資家が経済・企業に果たす重要な役割

 

投資家は、経済や企業の発展において極めて重要な役割を果たしています。その主な役割は以下の二点に集約されます。

 

一つは、市場に資金を供給し、企業の資金調達を助けることです。企業が自己資本のみで設備投資や研究開発、人材への投資を行うことが難しい場合、投資家や銀行からの資金提供が不可欠となります。投資家は出資することで、企業の成長を手助けするという重要な役割を果たします。

 

もう一つは、企業の将来性を見極めて資金を適切に分配し、経済発展につなげることです。優れたビジネスを行っている企業が資本不足で開発や運営が難しくなることは社会全体の損失であり、将来性のある企業を見つけ出してサポートすることが、投資家の存在価値の一つとされます。

 

また、投資家は単なる資金提供者にとどまらず、株式を購入することでその企業の一部を所有する株主となるため、株主総会では経営者としての意思決定権を持ちます。投資家から高い評価を得られる企業は、株価上昇や資金調達の面で有利に進められるため、企業は投資家との対話を通じて信頼関係を構築していくことが求められます。

 

投資家の主な分類とそれぞれの特徴

 

投資家は、資金の規模や運用の主体によって、主に個人投資家、機関投資家、海外投資家、エンジェル投資家に分けられます。

 

個人投資家:自己資金と自己判断で投資する人

 

個人投資家とは、自己資金かつ自分の判断で投資する人のことです。投資を始めれば誰でも個人投資家を名乗ることができ、特別な資格などは必要ありません。

 

個人投資家は、さらに以下のように分類されます。専業投資家は、ほかの仕事をせず、投資のみで生計を立てる人です。一方、兼業投資家は、会社員やアルバイトなど、別の仕事と投資を両立して生計を立てている人を指します。

 

個人投資家は、機関投資家に比べて資金量が少ないため、小回りの利く投資が可能であり、デイトレードなど短期的な売買を繰り返すことで利益を得ることを目指すケースも多いです。

 

機関投資家:法人として巨額の資金を運用するプロの投資家

 

機関投資家とは、顧客から資金を預かって資産運用を行う法人のことで、「大口投資家」と言い換えられることもあります。彼らは、集めた巨額の資金を運用するため、金融市場に与える影響が大きいという特徴があります。

 

代表的な機関投資家には、生命保険会社、投資信託会社、年金基金、共済組合、信託銀行、投資顧問会社などが挙げられます。例えば、生命保険会社や損害保険会社は加入者の保険料収入を、投資信託会社は投資信託を購入した人たちの資金を元手に運用しています。

 

機関投資家は、短期売買ではなく、長期的な視点での運用で着実に利益を狙う傾向があります。また、高い専門知識と経験を有し、市場の安定や企業への資金支援を担う存在であり、一般の投資家と異なり取引時の規制が緩和されることが多いです。

 

海外投資家とエンジェル投資家

 

海外投資家(外国人投資家)とは、日本市場に投資する外国籍の投資家のことです。海外の機関投資家やヘッジファンドなどが代表的な例であり、日本市場における売買シェア率が増加傾向にあるため、その動向は日本株式市場に大きな影響を与えることを念頭に置く必要があります。

 

エンジェル投資家とは、起業したばかりのベンチャー企業に投資する個人投資家を指します。彼らは事業の立ち上げ段階や実績のない企業に対し積極的に投資を行い、企業の将来性やビジネスモデルを出資の判断基準とします。主な投資目的は、出資した企業が成長した際に株式を売却することなどで莫大な利益を得ることです。

 

投資家とトレーダー(投機家)・株主との違い

 

投資家と混同されがちな存在として、トレーダー(投機家)や株主が挙げられます。

 

運用スタイルによる違い:投資家とトレーダー(投機家)

 

投資家とトレーダー(投機家)は、投資目的が大きく異なります。

 

投資家は、中長期的な利益の獲得を目的とし、企業の将来性や成長性を重視します。企業の価値を見極め、長期的な目線で資産運用を行うのが特徴です。

 

一方、トレーダーは短期的な利益の獲得を目的とします。株価などの動きを見極めながら、短期的に売買を繰り返すのが主なスタイルで、短期的なボラティリティから利益を得ることを狙います。

 

トレーダーは株価の値動きを読みながら売買を繰り返すことを主なスタイルとしており、投資家とは取引時間や売買のタイミングなど投資手法も別物であると理解しておきましょう。

 

株主は会社に出資して株式を受け取った人のこと

 

株主とは、企業が発行する株式を購入して出資する人であり、投資家のひとつに分類されます。

 

株主は、出資額に応じて企業から配当金や株主優待を受け取ることができます。さらに、購入した株式が値上がりした際に売却してキャピタルゲインを得ることも可能です。

 

株主の特徴として、企業の運営方針などの重要な事項を決定する株主総会に参加し、賛成または反対の票を入れられる議決権をはじめとするさまざまな権利を得られる点があります。保有している株式が多いほど、決議における影響力が高まります。

 

 個人投資家の実態、メリット、デメリット

 

「投資家はお金持ち限定」というイメージがあるかもしれませんが、実際の個人投資家の平均年収は一般的な収入レベルです。

 

日本証券業協会の2024年時点の推計によると、個人投資家の平均年収は452万円です。年収500万円未満の割合が7割近くにおよび、一般的な収入の人でも投資家になれることがわかります。年収700万円以上の人は18.2%と2割にも満たない結果でした。

出典:日本証券業協会

 

投資家の職業は多岐にわたり、上位5つは以下のとおりです。管理職以外の勤め人が23.7%、無職・年金のみが20.5%、専業主婦(主夫)が12.2%、管理職が9.8%、パートやアルバイト、フリーターが9.6%となっています。

 

この結果から、投資だけで生活している専業投資家だけでなく、働きながら活動している兼業投資家も多いことがわかります。

 

 専業の個人投資家になるメリット

 

個人投資家になるメリットは多岐にわたります。

 

まず、通常の銀行預貯金より高い利回りで資産形成ができることです。投資で得た利益をさらに投資に回す複利の効果により、資産を雪だるま式に増やし、サラリーマンでは手の届かない収入を目指せる可能性があります。

 

専業投資家の場合、会社に出勤する必要がなく、場所や時間に縛られず、自由な環境で仕事ができます。また、会社員のように定年がないため、安定した資産を築ければ、老後でも投資を続けることができ、年齢を問わず生計を立てられる可能性があります。

 

さらに、NISAやiDeCoなどを活用すれば、運用益が非課税になるなど、節税につながります。

 

専業の個人投資家になるデメリット

 

専業の個人投資家を目指す際には、デメリットとリスクを理解しておく必要があります。

 

専業投資家は固定給がないため、市場の動きによっては収益が不安定になりがちです。生活費を稼げないばかりか、資産が減ってしまう可能性もゼロではありません。

 

投資は誰でも始められますが、場当たり的な運用は損をする可能性が高く、正しい知識を身につけることが不可欠です。また、無職として扱われるため、マンションを借りる際やローンを組む際など、信用を得づらいことから審査で不利になる可能性があります。

 

個人投資家になるための具体的なステップ

 

個人投資家になるために特別な資格や多額の資産は必要ありませんが、計画的に進めることが重要です。

 

1. 目標額や投資に回せる余裕資金を洗い出す

 

最初に、資産の目標額や達成時期を具体的に設定することが重要です。目標がなく漠然と投資を行うと、目先の利益に囚われてハイリスクな取引をしてしまう可能性があるためです。

 

次に、生活費の内訳を整理し、投資に回せる余裕資金を見定めることが大切です。生活に必要なお金と投資資金を分けておくことで、投資がうまくいかなかったときに生活基盤が崩れるリスクを防ぐことができます。結婚や住宅購入など、将来的なライフプランに応じた出費も考慮に入れましょう。

 

 2. 投資したい金融商品を検討する

 

自分がどのような商品に投資したいかを決めることが重要であり、その商品に関する基本的な知識を勉強することも大切です。

 

代表的な投資商品には、株式、債券、投資信託が挙げられます。投資初心者の場合は、少額からスタートできて低リスクな商品を選ぶとよいでしょう。例えば、投資信託は100円から気軽に投資ができ、プロに運用を任せられます。また、満期まで保有していれば元本割れのリスクがなく、利子が受け取れる個人向け国債もおすすめです。

 

ハイリターンを狙わず、安全性の高い金融商品から投資を始めるのが賢明です。

 

3. 証券口座を開設し投資を始める

 

投資対象を選んだら、証券会社で口座を開設する必要があります。口座開設は店頭窓口やインターネットで手続きが可能です。

証券会社を選ぶ際は、取引手数料や取り扱っている金融商品、取引ツールなどを比較し、自分に合ったサービスが提供されている会社を選ぶことが重要です。これから個人投資家を目指す方には、手数料が割安なネット証券の利用がおすすめです。一般にネット証券は、対面型の証券会社に比べて取引手数料が低く設定されている傾向があります。そのため、手数料やサービス内容を比較しながら、自分に合った証券会社を選ぶのも有効な方法になります

4. 兼業投資家からスタートし、経験と資金を積む

 

投資初心者がいきなり専業投資家を目指すのは、豊富な資金と経験が必要なため推奨されません。まずは、兼業投資家からスタートし、投資を実践しながら資金と経験を少しずつ増やしていくことが重要です。

 

資金力を高めるためには、余計な出費を抑えることに加え、投資で得た利益もさらに投資に回すことで、複利効果を活かして効率的に資産を増やしていくことができます。

 

投資判断の基準と心理的な側面

 

投資家は、自身の投資目的やリスク許容度に応じて、様々な資産クラスに分散投資を行います。

 

株式は、企業の成長性を株価に反映することができ、キャピタルゲインと配当金によるインカムゲインが期待できますが、株価変動リスクが伴います。債券は、国や企業が発行する借用証書であり、安定的な利子収入が期待できます。株式と比べて価格変動が小さいため、ポートフォリオの安定化に寄与します。

 

不動産は、賃料収入や不動産価格の上昇によるキャピタルゲインが期待でき、インフレヘッジ機能がありますが、売買が容易ではなく流動性リスクが伴います。オルタナティブ投資は、ヘッジファンドやプライベート・エクイティなど、伝統的な資産クラス以外への投資を指し、伝統的な資産クラスとの相関が低いため、ポートフォリオの分散効果を高めることができます。

 

投資先の価値を見極める分析手法

 

投資家は、投資先の選定に際して、主に二つの分析手法を用います。

 

ファンダメンタル分析は、企業の財務諸表や事業内容、経営陣の質などを精査し、企業の本質的な価値を評価する手法です。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)などの指標を用いて、企業の収益力や成長性、財務の健全性を分析し、中長期的な企業価値を見極めます。

 

テクニカル分析は、過去の株価や出来高のデータを用いて、株価の動向を予測する手法です。チャートパターンや移動平均線などの指標を用いて、売買のタイミングを図ります。これは、株価には一定のパターンがあり、そのパターンが繰り返されるという基本的な考え方に基づいています。

 

企業の持続可能性を重視するESG投資の広がり

 

近年、投資判断においてESG(環境、社会、ガバナンス)の観点から企業を評価し、投資先を選定するESG投資が大きな広がりを見せています。

 

ESG投資では、財務的な評価だけでなく、企業の持続可能性や社会的責任も重視されます。気候変動リスクや人権問題への関心の高まりを背景に、機関投資家を中心に、ESGを考慮した投資方針の採用が加速しており、投資家から高い評価を得られる企業は、株価上昇や資金調達の面で有利になります。

 

投資家心理と群集心理が市場に与える影響

 

投資家の心理は、市場の動向、特に株価の変動に大きな影響を与えます。楽観的な心理が広がれば株価は上昇しやすくなり、悲観的な心理が蔓延すれば下落圧力を受けます。

 

投資家は、他の投資家の行動を観察し、それに同調する群集心理の影響を受けやすい特徴があります。この群集心理によって、一部の投資家の行動が市場全体に波及することがあります。

 

また、投資家の合理的な判断を歪める要因として、行動バイアスがあります。例えば、損失を避けるために不合理な投資判断を下す損失回避バイアスや、自分の考えを支持する情報ばかりを集め反対の情報を無視する確証バイアスなどが挙げられます。合理的な投資判断を下すためには、自己分析を行い、感情をコントロールする力を身につける必要があります。

 

投資家として成功するためのヒントと注目すべき機会

 

個人投資家が投資リターンを最大化するために、NISA(少額投資非課税制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)という税制優遇制度の活用が重要です。

 

NISAは、一定の投資枠内で、株式投資の譲渡益や配当金が非課税となる制度です。iDeCoは、確定拠出年金の一種で、掛け金が所得控除の対象となります。

 

これらの制度は、長期的な資産形成に適しており、若いうちから少額で投資を始めることで、複利効果を活かした資産形成が可能です。

 

まとめ~投資家として成功するための心構え

 

投資家として長期的に成功するためには、テクニックだけでなく、以下の心構えが求められます。

 

短期的な価格変動に一喜一憂せず、企業の本質的な価値を見極める目を養い、長期的な企業価値の向上を見据えた投資を行うことが、安定的なリターンを得るために重要です。

 

投資は元本保証のない取引であるため、損失を被るリスクがあります。自身のリスク許容度を把握し、無理のない範囲で投資を行うことが重要であり、分散投資を行うことでリスクの低減を図ることも有効です。

 

最後に、自分の性格や資金状況、ライフスタイルに合った投資スタイル(バリュー投資やグロース投資など)を確立することが、ストレスなく投資を続けるコツと言えます。投資経験者のブログなどを参考に、自分に合った投資対象やスタイルを検討するのも有効です。

 

Writer&Supervisor

執筆&監修者

山下 耕太郎

Koutarou Yamashita

一橋大学経済学部卒業後、証券会社で営業、マーケットアナリスト、先物ディーラーを経て個人投資家/金融ライターに転身。ライター歴6年、投資歴20年以上。保有資格は証券外務員一種。マーケットアナリスト時代は、日経CNBCに出演。そして、ディーラー時代は主に日経225先物・オプションを取引。現在は個人投資家として株式、先物、FX、CFDなどを取引している。また、金融ライターとして、上場企業、金融機関などで年間300本以上の記事を執筆・監修している。
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