マネー&ビジネス

2024.12.20

あなたも狙われている!?悪質な投資詐欺の手口とその対策

将来のため、投資を始めて資産形成をしようと計画している方も多いのではないでしょうか。

しかし、昨今では投資詐欺の手法が多種多様かつ一層巧妙になり、悪質化しています。

投資詐欺から自分はもちろん大切な人たちを守るためには、どんな手口があるのかを知ることが大切です。

この記事では投資詐欺のさまざまな手口と、被害に遭わないためのポイントをご紹介します。

 

 

投資詐欺でよくある8の手口

劇場型詐欺では、複数の詐欺師が協力して詐欺を実行することが一般的で

それぞれの詐欺師が役割を演じ、別々の業者が存在しているように見せかけてターゲットを騙します。

 

別々の業者が登場することでリアリティが増し、より説得力のある嘘のストーリーを演出することで、対象者(被害者)はより信頼しやすくなってしまいます。

 

例)

一方の業者が架空の商品を販売勧誘をして、もう一方の業者がその架空の商品を高値で買い取っているように装う。

対象者にあたかも確実に儲けられるように信じ込ませ、架空の商品を購入させる。

 

 

未公開株詐欺とは、「近々上場予定で、値上がり確実な未公開株がある」など、セールストークで勧誘して代金を振り込ませ、現金を騙し取る詐欺のことです。

 

一般投資家を対象に「上場間近」「値上がり確実」「あなただけ特別にご紹介」などと言いながら、未公開株の購入を勧める事例が増えています。

 

例)

業者から「上場予定の未公開株を買わないか」と話を持ちかけられ、買付代金を振り込む。

その後、連絡が取れず業者に電話をしてみたが、繋がらない

 

 

金融商品を購入するために名義を貸してほしいと依頼し、応じた人を違法行為の当事者に仕立てあげることで金銭を要求する手口です。

ターゲットを安心させるために、弁護士や公的機関などを名乗って騙すケースもあり、その後に法令違反を理由に金銭を要求されるパターンが多いとされています。

 

例)「高利回りの特別な投資商品があるが、自分の名義では購入できない」と言われ、名義を貸してほしいと言われる。名義を貸した後、名義貸しが違法行為だと脅され、和解金などの名目で金銭を要求される。

 

 

被害回復型詐欺とは、過去に詐欺被害にあった人に対し、その損失を取り戻せるように装い、条件として手数料の支払いを求めたり、別の架空商品の購入を求めるような手口です。

 

詐欺業者の間では被害者の名簿が出回っており、被害者が過去にどのような被害を受けたか把握されているケースもあるため、詐欺被害の経験がある人は、さらなるターゲットにされないためにも、より一層の注意が必要です。

 

例)過去に振り込め詐欺や投資詐欺で被害に遭った人の名簿を使い、犯人が「被害回復専門の弁護士」の名前などをつかって連絡。「被害額を取り戻すための集団訴訟を準備している」と偽り弁護士費用を請求してくる。

 

 

金融庁、警察などの公的機関の名前を使ってターゲットに信頼感を与え、金銭を騙し取る詐欺の手法です。

現金やキャッシュカードを騙し取ったり、法令違反行為があったなどの名目で金銭の支払いを要求したりします。

 

例)「あなたの口座が振込詐欺事件に利用されているため、口座を凍結する必要があります」と事件に巻き込まれていると連絡をし、現金の引き出しを求めたり、暗証番号を聞き出してくる。

 

主にSNSやマッチングアプリ、出会い系サイトを通じて、恋愛感情や親近感を抱かせながら投資に誘導し、投資金名目やその利益の出金手数料の名目などで金銭を騙し取る手口です。

ロマンス詐欺師が、外国人や海外在住の日本人などの異性になりすましてターゲットに近づくケースが多く、中には実際に海外在住の個人や犯罪組織が、詐欺を目的にSNSのDM等でアプローチしてくるパターンもあります。

 

例)SNSやマッチングアプリで交流を深めた後、「2人の将来のために」「会うために旅費が必要」などと言ってお金を騙し取る。

 

SNS上で投資アプリなどに誘導し、投資金やその利益の出金手数料の名目で金銭等を騙し取る詐欺です。

投資すれば利益が得られると誤信させて投資アプリに誘導し、虚偽の利益を表示する方法により心理的安心感を与えることで架空の投資をさせます。

 

例)facebookやInstagram、Web上の広告をきっかけに投資グループから招待される。

外貨や暗号資産への投資を勧められ、投資専用のアプリ等で指定口座への送金を指示される。

その後、「出金には手数料が必要がある」「税金を支払う必要がある」「違約金を支払う必要がある」などと言われ、金銭を騙し取ら

れる。

 

 

※イラスト図参照元:日本経済新聞https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD249BR0U3A320C2000000/

資産運用を行うと偽って出資者から資金を集め、実際には既存の出資者に支払う配当金として横流しする投資詐欺の手法です。

出資者は資産運用が適切に行われ、分配されているものだと信じ、さらに追加で出資したり、知人や友人を紹介したりしてしまいます。

 

例)「あなたの代わりに資産を運用し、利益を配当します」と高利回りを約束して資金を募る。

実際には出資金を運用せず、後から参加した別の出資者の資金を配当金と偽って、約束した割合のお金を出資者に還元する。

出資者が少なくなり、スキームが破綻すると、お金を持ち逃げする。

 

参加者に「成功者の例」や「短期間での大幅利益」を示し、興味を引かせ、高額な投資収益を強調するセミナーを開催する手法です。

セミナー参加後に「ノウハウ」「特別なツール」を高額で販売。実際にはそのノウハウ、ツールなどは効果がなく利益を得ることは難しいです。

 

例)

「たった1日で10万円稼げる」「元本保証で安全な投資」といったフレーズで

セミナーに参加し、その後50万の高額なノウハウ本を購入。それを元に投資を始めるも失敗。

 

「スマホだけで簡単に稼げる」「在宅で月30万円以上可能」といった広告で興味を引かせ、教材」「マニュアル」「コンサルティング費用」として費用を請求される。購入後提供される内容は質が悪いか、役に立たない情報ばかり。 さらには追加の「有料サポート」という費用でオプションを販売されることも。

 

例)SNSの「初診者でも安心初月から副業10万円」という広告から高額な教材を購入。購入後、提供された教材は一般的な情報のみで、具体的な稼ぎ方は示されていない。その後、「より詳細な情報」や「個別サポート」として追加コンサルティングサービスを勧められるも、1円も稼げなかった。

 

詐欺に合わないために知っておくべき大切なポイント

 

 

金融商品取引法の第38条において、不確実なことを確実であると断定する行為や誤認させるような行為は、断定的判断の提供として法律で禁止されています。

 

そのため、株式や投資信託(ファンド)のような元本保証がされていない商品の勧誘をする際に、リスクについて説明をすることなく「絶対儲かる」「元本保証」「高利回り確約」といった表現を使う業者は怪しいと考えましょう。

 

また、投資のリスクとリターンは基本的に比例関係にあります。

「確実に儲かる」投資は世の中に存在しないと意識しておくことも大切です。

 

 

金融商品取引法において、日本の居住者を相手に金融商品の売買を行う場合は、「金融商品取引業」という内閣総理大臣の登録を受けることが必須とされています。

 

登録の有無は金融庁のHP「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で確認することができるため、聞いたことのない会社から勧誘を受けた場合は、登録があるかどうかを確認することを心がけましょう。

 

また、あえて登録業者と似ている社名で活動していたり、金融庁など公的機関になりすましたりするケースもあるため注意が必要です。

 

 

投資の勧誘や紹介を受けた場合は、その商品や会社が実在しているかを確認しましょう。

もらったパンフレットや伝えられた電話番号、ホームページのURLを使うのではなく、インターネットで検索するなどして、自身で実在するか確認することが大切です。

 

<「未公開株」「未上場の株」などの取引を勧誘された場合>

 

上場が未公開の会社が、一般の個人投資家にまで声をかけて募集することは稀であり、幅広い投資家への未公開株の勧誘は考えにくいとされています。

また、未公開株の販売、勧誘などを行なうことができる業者は、当該未公開株の発行会社か登録を受けた証券会社に限られています。そのため、支払いを現金で要求されたり、振込先が個人名義の場合は詐欺である可能性を疑いましょう。

 

 

業者が「金融庁(その他の公的機関)から、認可・許可・委託・指示などを受けている」と説明してくるのは投資詐欺によくみられる手口ですが、公的機関が投資の勧誘やそれに類した業務を民間業者に委託・指示することはありません。

また、実在する行政機関や公的機関が取引を持ちかけてくることもありません。

 

被害回復型詐欺で用いられることが多い方法ですが、実在する行政機関や公的機関が追加の支払いを求める形で被害を回復することはないということを知っておきましょう。

 

 

お金に関する知識や判断力を「金融リテラシー」といい、金融商品でのリスクや適正なリターン水準などの目安を理解することで、投資詐欺に巻き込まれるリスクを回避しやすくなります。

 

世の中には様々な金融商品があり、利回りが平均より優れている商品が全て詐欺というわけではありません。投資は、長期でじっくりと利益を目指すことでリスクを低減する効果が見込め、1年、2年といった短期的ではなく、10年、20年といった長期的な目線で資産を形成していくことを心がけましょう。

 

【投資しようと思ったら】

周りの言葉だけではなく、適切な情報を自分で収集し、納得した上で投資することが大切です。

投資詐欺の手口はさまざまあり、巧妙で厄介なものが多数あることを紹介いたしました。

投資には専門用語が多くあり、経験がないと想像がつかないことも出てくるでしょう。

 

お金に関する正しい知識や適切な判断力を身につけることで、詐欺被害を未然に防ぐことができます。送金や入金の前には、家族や友人などの周囲の人に相談してみるのもひとつです。投資を行う際に不明点や疑問点が生じたら、必ず解消し納得してから進めるようにしましょう。

 

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