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2024.10.08

【徹底解説】不動産クラウドファンディングの仕組みとメリット・デメリット

資産運用を始めるにあたって、不動産クラウドファンディングに興味があるけど

どのような仕組みなのか、自分にもできるものなのかと不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、不動産クラウドファンディングの仕組みやメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。

初めての方も手軽に始めやすい資産運用です。ぜひ参考にしてみてください。

 

 

クラウドファンディングとは、事業などを行うためにインターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を募る手法です。
不動産クラウドファンディングは、その資金の用途が「不動産の運用」に特化したものを指します。

対象とする不動産に複数の投資家が共同して運営事業者に投資し、集まった資金で運営事業者が不動産を取得します。
運用期間が決められており、その期間中に得られた利益を運営事業者が投資家に分配する仕組みです。

 

不動産クラウドファンディング以外にも、不動産投資にはREIT(不動産投資信託)、現物不動産投資、ソーシャルレンディングといった種類があります。

それぞれについて詳しく見ていき、不動産クラウドファンディングとの違いを確認しましょう。

 

REIT(リート)とは、「Real Estate Investment Trust」の略で、不動産投資信託のことです。

仲介として不動産投資を専門に行う法人があり、物件の獲得から運営、管理業務などを全て専門家が行います。

不動産クラウドファンディングとREITの共通点は、少額から不動産に投資できる仕組みや投資した物件の維持管理の手間がかからない点です。

REITにおいては、すでに運用している商品をパッケージとして購入するため、不動産のプロによる運用の成果が得られますが、自分で投資対象は選べません。

また、REITは元本割れのリスクを軽減する仕組みが設けられておらず、不動産クラウドファンディングは少ない資金で始められるうえ、元本割れリスクが軽減されている点で、より初心者には向いていると言えるでしょう。

 

現物不動産投資とは、投資家自身が不動産を購入し、管理をしながら利益を得ていく方法です。

現物不動産投資は、入居者や建物の維持管理をする必要があるため手間と時間がかかります。

また、1人で不動産を購入するため、初期投資額も高額となることが不動産クラウドファンディングとの大きな違いです。

 

しかし、投資金額が高額ということは、まとまった金額のリターンを得ることも期待ができます。

ローンによって元手資金を増やすことで利幅を高めるレバレッジ効果を期待することができることが現物不動産投資の魅力と言えるでしょう。

 

ソーシャルレンディングとは、事業者が集めた資金を融資が必要な企業に貸し付け、その際の利息を投資家に分配する仕組みのことをいいます。不動産事業を行う会社に融資するケースもあるものの、対象先は決まっておらず多様な事業が融資対象となります。

ソーシャルレンディングは、投資先が不動産に限定されず企業の事業への貸付を行うため、さまざまな事業に投資したいという方におすすめです。

 

しかし、情報開示には借入人の協力や同意が必要となることもあり、投資家が適切な判断をする上で必要な情報が十分に開示されていないケースがあることも覚えておきましょう。

 

いざ現物の不動産に個人で投資しようとすると、数百万~数千万円になり高額な費用が必要になり投資のハードルが高くなります。不動産クラウドファンディングは投資金額は1万円からでも可能なサービスもあるため、個人単独では投資が難しいようなホテルや学校など大型施設に投資することもできます。少額で始められる不動産投資が初めてという方には向いているでしょう。

 

分配される利益は投資金額に応じて変わり、少額出資の場合はさほど利益を得られませんが、まずは無理のない金額から始め、慣れてきたら余裕のある範囲で出資することもできます。

投資の第一歩として、手軽に始められることが魅力のひとつと言えるでしょう。

 

 

不動産クラウドファンディングは、投資した後の運用は事業者にすべて任せることができます。

投資したい物件を選んで資金を払えば、運用期間が終了して分配金が支払われるまで何もする必要がなく、手間をかけることなく利益を得ることが可能です。(※運用状況に応じて利益が得られない可能性もあります)

 

また、不動産クラウドファンディングは「不動産特定共同事業法」に基づき、国土交通大臣や都道府県知事の許可を得た事業者のみが運営可能。

信頼できる人に運営を任せられるのも大きなメリットです。

 

 

不動産クラウドファンディングには、不動産投資を誰でも安心して行えるように、投資家を保護するための仕組み「優先劣後方式」というものが設けられています。

 

優先劣後方式とは?

万が一損失が発生した際の被害を最小限に抑えられる仕組みで、共同出資している不動産クラウドファンディングの会社の出資額を優先的に損失の補てんに充てるものであり、投資家が「優先出資者」、不動産クラウドファンディングの事業者が「劣後出資者」と分けて取り扱います。利益が出た場合は、優先出資者は劣後出資者に優先して利益(分配)を受けることができ損失が出た場合は、「劣後出資者」となる事業者から損失を負担することになるため、投資家の元本が保護される安全性が高いことになります。

 

例)

劣後割合が20%の場合、20%以下の損失であれば劣後出資にのみ影響が及び、優先出資者である投資者の出資元本に影響は生じません。

 

この劣後割合が高ければ高いほど、投資家の安全性も高まるため、優先劣後制度のあるファンドを選択し、劣後割合を忘れずにチェックすることをおすすめします。

 

利回りとは、投資の収益性を示す指標のことを言います。

不動産クラウドファンディングは、想定利回りの高い案件を取り扱う会社も多く、収益物件に投資した場合で投資不動産が適切な価格とタイミングで売却されると、元本が償還され配当等の利益が期待できます。

 

平均的な利回りは、販売会社によって異なりますが、一般的に現物不動産投資と比べても見劣りしない商品も多くなっています。

 

短期間で利益を得ることを約束しているものではありませんが、預貯金よりもずっと利回りが高く、低コストで安定した資産運用ができると言えるでしょう。

 

 

元本割れとは?

運用期間終了時に戻ってくるお金が投資額より下回ってしまうことを意味します。

 

優先劣後方式で元本割れのリスクを軽減できるとはいえ、元本は保証されているわけではなく、万が一、劣後割合を超える損失が出た場合、想定利回りより分配金が下がることもあります(劣後出資率を超えた損失は投資家の元本にも影響します)

また、事業者が倒産してしまった場合は、出資金が返還されない可能性があります。。

不動産クラウドファンディングでは、運用期間が設定されているものが多く、

原則、運用期間が終了するまでは出資金を引き出すことはできません。

 

急に(又はまとまった)現金が必要になった場合に、すぐに現金化できないというデメリットがありますが、決められた運用期間ほったらかしにしておくだけで投資対象のプロジェクトに問題がない限り、安定した収益を得られる可能性が高いため、現金化することを急がない方にはおすすめです。

 

一つの案件に投資できる金額が定められているため、人気の高いものには応募が殺到し、投資すらできないケースがあります。

応募方式には先着式と抽選式があり、先着式の場合は募集を開始した途端に投資枠が埋まり終了してしまうことも。

抽選式の場合はスピードは関係ありませんが、人気があればあるほど倍率は上がるため、当選が難しくなります。

募集開始と同時に申し込みをするなど、投資する会社への登録や投資先を事前に決めておくなど準備をしておくことをおすすめします。

 

それでは、実際に不動産クラウドファンディングを始めるにあたり、どのような流れで行えば良いのでしょうか。

ここでは始め方についてお伝えします。

 

不動産クラウドファンディングを運営するサービスサイトに登録します。

メールアドレスやパスワードなどの必要事項を入力しましょう。

 

次に、氏名や口座登録、本人確認できる証明書の提出や審査を行います。

 

投資家登録が完了したら、実際にファンドに応募をしましょう。

応募方法は、先着式と抽選式の2つがあります。

 

◾️先着式

先着順でファンドの募集を行い、目標金額に達すると募集終了となる方式。

この方式では、目標金額に達するまでに応募を完了すれば確実に応募することができます。

 

ただし、人気の案件は募集開始からすぐに完売することもあるため、

投資したい案件がある場合は、事前に応募期間を確認しておきましょう。

 

◾️抽選式

一定の期間で募集を開始し、応募額が募集額を超えた場合に抽選を行い、当選した投資家のみが投資できる方式。

募集期間内に応募すれば平等に投資のチャンスを得ることができます。

人気のファンドは抽選倍率が10倍以上になることもありますが

時間に余裕がない人は、抽選式のファンドがおすすめです。

 

応募が完了し契約ができれば、入金を行い運用が開始。

運用は全て事業者が行うため、投資家は何もせずにほったらかしで運用ができます。

 

運用期間が終了し、その期間内に得た収益に応じた分配金を受け取ります。

 

不動産クラウドファンディングを始めるにあたって、大事なことは信頼できる運営会社を選ぶことです。

ここでは、失敗しない運営会社を見極めるためのポイントをお伝えします。

 

 

不動産クラウドファンディングにも元本割れのリスクがあるため、「優先劣後方式」において劣後割合の高い会社を選びましょう。

 

劣後出資割合が高いほど投資家の損失リスクは低くなります。

割合について明確な規定はありませんが、10~30%の範囲で設定しているところが多いので、それを目安に投資する会社を判断することをおすすめします。

 

 

不動産クラウドファンディングでは、出資を募る物件の情報が開示されていますが、どの程度まで情報を開示するかは定められておらず、事業者によって開示されている情報の幅は異なります。

 

投資判断をする際は、投資する事業者、その事業者が開示している最低投資額や手数料、取扱い案件の数や種類、所在地や築年数はもちろん設備や空室率、周辺エリアの状況など利用条件から物件情報の開示をしっかりしているところを選ぶことが大切です。

 

 

運用期間は案件によって3ヶ月~1年や2~3年などそれぞれ異なり、利回りが高くても運用期間が短いと得られる配当は少なくなってしまいます。

期間が短い場合と長い場合のメリット・デメリットを知った上で、

自分に合った運用期間のファンドを選びましょう。

 

<運用期間が短い場合>

◾️メリット

・資金が投資家の元に戻ってくるのが早い

・市況の変化や事業者の倒産といった大きなトラブルが起こる可能性が低い

 

◾️デメリット

・投資している案件の運用が終了後、すぐに新しい案件が見つかるとは限らない

 

<運用期間が長い場合>

◾️メリット

・大きなリターンを期待することができる

 

◾️デメリット

・資金が手元に戻って来るのに時間がかかる

 

 

不動産クラウドファンディングは、不動産を対象とする事業に複数人が共同して行う投資方法です。

物件の維持管理等することなく、ほったらかし運用をすることができます。

また、高い利回りが期待できるうえに、投資家の元本が手厚く守られているため、

初めて不動産投資を行う方には安全性も高くおすすめの投資方法と言えるでしょう。

 

一方で、自分で投資先を選ぶ責任もあるので、

メリット・デメリットや運営会社のことをよく調べたうえで、自分に合った無理のない投資をしましょう。

 

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