マネー&ビジネス
2025.01.08
老後の資産形成の手段として、若年層の割合が増えてきているiDeCo(個人型確定拠出年金)。
2024年12月の制度改正で、確定給付型の他制度を併用する場合(公務員を含む)、iDeCoの拠出限度額が引き上げられ、さらに注目が集まっています。
この制度改正を機に掛金の増額をした方はどの程度いるのでしょう。
また、iDeCo以外の投資は行っているのでしょうか。
本調査では、iDeCoに加入している方1,012人を対象に、「iDeCoユーザーの投資意識」に関する調査を実施しましたので、その調査結果をお知らせいたします。
はじめに、「iDeCoで運用している商品は何ですか?」と質問したところ、『投資信託(元本変動型商品)(81.3%)』『定期預金・保険(元本確保型商品)(18.7%)』という回答結果になりました。
投資信託(元本変動型商品)を運用している方が大多数のようです。
次に、「iDeCoの毎月の掛金はいくらですか?」と質問したところ、以下のような回答結果になりました。
・『5千円以上~1万円未満(16.6%)』
・『1万円以上~2万円未満(33.6%)』
・『2万円以上~3万円未満(35.3%)』
・『3万円以上~4万円未満(7.0%)』
・『4万円以上~5万円未満(2.7%)』
・『5万円以上~6万円未満(2.0%)』
・『6万円以上(2.8%)』
毎月の掛け金は『1万円以上~2万円未満』や『2万円以上~3万円未満』という方が多いことがわかりました。
2024年12月に、確定給付型の他制度を併用する場合のiDeCoの拠出限度額が1.2万円から2万円に引き上げられました。
そのことについて知っている方の割合はどのくらいいるのでしょう。
「2024年12月より、確定給付型の他制度を併用する場合の、iDeCoの拠出限度額が改正されたことを知っていますか?」と質問したところ、約7割の方が『知っている(70.4%)』と回答しました。
制度改正の認知度は高いようですが、掛金の増額、あるいは増額を検討している方はどのくらいいるのでしょうか。
そこで、「制度が改正され、掛金を増額しましたか?または検討していますか?」と質問したところ、『増額した(25.3%)』『増額していないが、増額を検討中(37.1%)』『増額しておらず、する予定もない(37.6%)』という回答結果になりました。
増額の予定はない方もいますが、約6割の方がすでに増額した、あるいは検討中であることがわかりました。
次に、iDeCoを利用している理由についてうかがいました。
「iDeCoを利用している理由を教えてください(複数回答可)」と質問したところ、『税制優遇があるから(71.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『老後資金を準備したいから(58.6%)』『公的年金だけでは不安だから(34.1%)』となりました。
約7割の方が、税制優遇があるといった理由でiDeCoを利用しているようです。
また、老後資金の準備や公的年金だけでは不安といった背景もiDeCoを利用している理由として多いことが示されました。
では、iDeCoを利用していて不便に感じる点などはあるのでしょうか。
「iDeCoで不便に感じる点はありますか?(複数回答可)」と質問したところ、『受け取りが60歳以降に限定されている(44.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『途中解約ができない(41.5%)』『手続きや管理が複雑(27.9%)』となりました。
iDeCo利用者の多くが、制約や手続きなどの複雑さに不便を感じていることがわかりました。
近年では、新NISAなどさまざまな投資商品がありますが、iDeCo以外に投資をしている方はどのくらいいるのでしょうか。
「現在、iDeCo以外に投資をしていますか?(複数回答可)」と質問したところ、『新NISA(74.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『投資信託(65.2%)』『株式投資(50.9%)』となりました。
約7割の方が、iDeCo以外の税制優遇商品である新NISAに投資をしているようです。
また、他に投資はしていない方は約2割ほどにとどまり、iDeCo利用者の多くが他の投資も積極的に行っていることがわかりました。
iDeCo以外も投資している方に、そのような投資商品を選んだ理由について詳しく聞いてみました。
■iDeCo以外に行っている投資はこれ!選んだ理由とは
・【投資信託】長期的な視点でやりたいと思った(20代/女性/公務員)
・【投資信託】節税にもなるから(40代/男性/会社員)
・【投資信託/新NISA/暗号資産(仮想通貨)】ハイリターンを期待できる(30代/男性/会社員)
・【投資信託/新NISA/株式投資/外貨預金/ファンドラップ/債券投資/金・銀・プラチナ投資】分散投資するため(40代/女性/会社員)
・【投資信託/不動産投資】不動産はインフレに強いと言われるから(40代/男性/公務員)
長期的な視点や節税、分散投資をするためなどなど、それぞれの投資商品の特性を理解し、目的に合ったものを選んでいることがわかりました。
では、給与のどのくらいの資金をiDeCo以外の投資に充てているのでしょうか。
引き続き、iDeCo以外の投資をしている方に聞いてみました。
「給与の何%をその投資に充てていますか?」と質問したところ、以下のような回答結果になりました。
・『5%未満(23.8%)』
・『5%以上~10%未満(30.7%)』
・『10%以上~20%未満(21.0%)』
・『20%以上~30%未満(10.6%)』
・『30%以上(13.9%)』
給与の『5%未満』や『5%以上~10%未満』『10%以上~20%未満』をiDeCo以外の投資に充てる方が多いようです。
では、iDeCo以外の投資を選ぶ際はどのようなポイントを重視するのでしょうか。
「iDeCo以外の投資先を選ぶ際に重視するポイントは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『税制優遇があること(47.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『利回りの高さ(47.1%)』『長期運用に適していること(30.4%)』となりました。
iDeCo以外の投資先を選ぶ際は、税制面やリターンの高さ、長期運用などを重視している方が多いことがわかりました。
今回の調査で、iDeCoに加入している方がiDeCoを利用している理由や、他に行っている投資などが明らかになりました。
大多数の方が、iDeCoで投資信託(元本変動型商品)を運用しており、毎月の掛金は「1万円以上~2万円未満」や「2万円以上~3万円未満」といった方が多いようです。
2024年12月に、確定給付型の他制度を併用する場合のiDeCoの拠出限度額が改正されたことについて約7割の方が知っていると回答し、実際に「増額した」「増額を検討中」という方が多いことがわかりました。
iDeCoを利用している理由については、「税制優遇があるから」「老後資金の準備」「公的年金だけでは不安」が上位になりましたが、制約や手続きなどの複雑さが不便だと感じている方もいるようです。
そのような背景から、iDeCo以外にも「新NISA」や「投資信託」「株式投資」を行っている方もおり、給与の「5%未満」や「5%以上~10%未満」「10%以上~20%未満」の資金を充てていることが示されました。
また、iDeCo以外の投資先を選ぶ際は、税制優遇や利回りの高さ、長期運用に適しているかどうかを重視する方が多いこともわかりました。
老後資金の準備や、将来の不安を少しでも解消するために、自分に合った投資商品を見つけて、長期的な資産形成を検討してみてはいかがでしょうか。
【調査概要】「iDeCoユーザーの投資意識」に関する調査
【調査期間】2024年12月5日(木)~2024年12月6日(金)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,012人
【調査対象】調査回答時にiDeCoに加入していると回答したモニター
【調査元】WeCapital株式会社(https://we-capital.co.jp/)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
本コンテンツは、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものです。投資家は投資商品ごとのリスクを十分理解したうえで、投資について調査・検討し、自らの責任の下で投資を行うようお願いします。掲載されている情報を基に損害を被った場合でも、運営会社及び情報発信元は一切の責任を負いません。本コンテンツに掲載される情報は、弊社が信頼できると判断した情報源を元に作成していますが、その情報の確実性を保証したものではありません。なお、本コンテンツの記載内容は予告なしに変更することがあります。
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